要約:2015年4月にイタリアへ単身で行きました。1)中世宗教芸術が好きだから 2)バチカンへ行きたかった 3)現地のミュージシャンに会いたかった、が理由です。
他のヨーロッパ諸国、イギリス、フランス、ドイツ、スペイン、あるいは東欧諸国に対して、イタリアの自主音楽シーンは日本ではほとんど紹介されていないように感じるので、自分が知り合った人を中心に紹介します。マカロニプログレやモリコーネ以外にもたくさんいるんだと実感してもらえれば幸い。
公開日:
2016年5月12日第二稿公開(表記順を変更、記事を追加)
See this article about “Italian indie music and arts” in English at http://www.junichi-usui.com/english/italy-indie-music-art/
http://wendyprodz.altervista.org/
Luca Vinciguerraによるレーベルでしたが、2016年で活動が止まってしまいました。残念。ハーシュノイズ、サウンドコラージュなど実験的な音を中心にしています
http://www.soundohm.com/
僕は行けませんでしたが、Lucaに言わせるとサイコーの品揃えのCDストアとのこと。ミラノ中央駅からローカル電車で2-3駅かな?共同墓地のほうです。
ネットラジオもやっており、ものすごいカッコイイです http://www.soundohm.com/radio.php 通販にも対応しています。
http://sonicbelligeranza.com/
https://sonic-belligeranza.bandcamp.com/
https://www.youtube.com/channel/UC_lwokwTbfa48hLdY82SVxQ
後述するDJ Balli,MC PavaRottenがやっているレーベルがこちら。メタルの8ビットアレンジ、しょうもないコンセプトのノイズアルバムほか、しっちゃかめっちゃかなB級感がすばらしいです
http://www.spettrorec.com/
https://soundcloud.com/spettro-rec/
https://spettrorecords.bandcamp.com
日本に滞在していたこともある親日家のNichola Boari(ニコラ・ボアリ)が運営しているネットレーベル。地元のミュージシャンだけでなく、世界各地から、ノイズ・ヘンテコ・変わった音楽を、愛情をこめて配信している。
http://atamazrecords.altervista.org/category/releases/
https://soundcloud.com/atamaz-records
https://www.facebook.com/Atamaz-Records-1495820674048547/
ボローニャのハコで偶然知り合った、O0partのロブと、NEUROPAことMichele Ludwig Neumannが2015年に始めたレーベル。
ロブ・ミケル・臼井でおこなったセッションの録音音源も、「ですか?」という名義でリリースしてもらっています。
https://www.youtube.com/user/blackrosethemiss/videos
このyoutubeチャンネルにはイタリアでのライブ演奏の映像がたくさんあります。誰がどういう目的でやっているのかは謎。。
Annalisa Pascai はトリノを拠点にするボーカリスト、インプロバイザー。普通のボーカルも、ものすごくうまいです。
https://soundcloud.com/annalisa-pascai-saiu
どこで知ったのか吉沢元治を敬愛し、SlayerのReign in Bloodを愛聴するウッドベーシスト、エレキベーシスト。
コンサルバトリ(音楽院)での正規教育をたしか修了していたので、メローなジャズをやると次のようにすごく美しいのですが(オーネット・コールマンのロンリー・ウーマンのカバー)、
即興音楽にも取り組んでおり、ボーカリスト Annalisa Pascai Saiuとのユニット Soviet Loveをはじめ、
NOISE Delivery(ノイズ・デリバリー)と題したイベントを60回以上、イタリアだけでなく、チェコやその他の国までオーガナイズしています。
https://carillonpressaps.wordpress.com/
https://www.facebook.com/noisedeliveryfestival/
ウェブサイトには、今までの開催履歴と出演者のリンクが豊富に貼られていますので、イタリアの音楽シーンが気になる方もぜひご覧ください。
ミケルとドミニク(後述)、ネットで知ったこの2人の音楽がおもしろくて、臼井はイタリアへ行ってみたいと思い始めました。2016年に入ってからのミケル、ドミニクの共演映像もありました。パンキッシュですごくいいです。
https://soundcloud.com/dominik-gawara
https://www.reverbnation.com/DominikGawara
http://dominikgawara.blogspot.jp/
ベース奏者。どこで知ったのか安東ウメ子を敬愛している。精力的にセッションをこなす一方、ソロではエレクトロニクスや多重録音な方向を模索している。セッションの音源はこちら。
サルヴァトール・ダンテはトリノを拠点にするディジュリドゥ奏者。即興演奏にも取り組んでいる。
https://www.facebook.com/robertopuma.it/
https://www.instagram.com/roberto_puma/
http://www.robertopuma.it/
トリノで知り合った現代画家です。帰国後に彼のウェブサイトをチェックしたら、とてもいい絵を描いていて、驚きました。
http://www.orchestratai.com/
https://www.youtube.com/channel/UCDYPWnOCz-4JLKz6RqgGmtg
http://www.stefanogiust.it/
https://soundcloud.com/stefanogiust-ensembles
https://soundcloud.com/stefanogiust-soloworks
Stefano Giust は北部イタリアを拠点にするドラマー。上のミケル、ドミニクとよくセッションしています。
https://soundcloud.com/monkeeastronaut
https://monkeeastronaut.bandcamp.com/
https://www.facebook.com/Monkeeastronaut-133159412457/
Riccardo Occhioneroのプロジェクト。ギターを主軸にしながら、派手になりすぎずに、微妙なニュアンスを加えていくスタイルは、イタリア的な感性だと思います。
イタリア的な感性ってなによ?となると、
・そのまんまのベタを好まない=>ちょっとどこかをヒネリたがる
・無駄なテクニックや理屈に走るのを嫌う=>本人の感性が入っており、盛り上がりのポイントも明快。
・エラそうなのを嫌う=>ともすればB級にもなるが、それが味にもなっている。
後述するLia Failなんてまさにそうで、フェイス・ノー・モアのSol Invictusも、すごくイタリアっぽい作品です。
https://www.facebook.com/O0part
https://www.reverbnation.com/oopart
https://www.youtube.com/user/TheOopart
アメリカ出身、現ボローニャ在住ののジャズギタリスト・ボブによる「プログレッシブ・サーフ・ロック」バンド(なんじゃそりゃ)
エキセントリックな外見ながら、テクニックと豊富なアイデアに裏打ちされた音楽性は、外見に合わないボブの爽やかなボーカルがまざりあうスタイルはとてもユニークです。
http://www.liafail.it
https://www.facebook.com/Lia-Fail-Neofolk-from-Bologna-285545748076/
https://www.youtube.com/channel/UCoO54uwCGBswvEnlLYsNzug
ボローニャからのバンド。味わいのある渋いロックです。本人たちに言わせれば「ネオ・フォーク」だそうです。さっき書いたフェイス・ノー・モアのSol Invictusが好きな人なら楽しいと思います。
ボローニャでも突出して特異な存在、DJ Balli(DJ バリ)は音楽活動のみならず、小さいCDショップの運営、セッションの開催、音楽のソロ演奏、Rancid Operaというバンドなど多岐にわたる活動を展開。
これは「ノイズスケートボード」。ノイズの演奏と、スケートボードの音をコラボさせる企画。
Placido MC Domingoreという別名で、Rancid Operaという超ハードコア・ヒップホップもやっています、これはマジすげーので、ぜひ映像を見てほしいです。
https://soundcloud.com/salomelegoplayset
https://salomelegoplayset.bandcamp.com/
ボローニャにあったバンド。アンダーグラウンドな音楽性を片っ端から試していたようで、とてもいいです。残念ながら現在は解散。
Stufaはボローニャでのノイズ・アンダーグラウンドユニット。
https://www.facebook.com/stufavsstufa/
Slpはニコラ・ボアリによるソロプロジェクト。Spettro Recordsのオーナーでもあります。
https://slpmusic.bandcamp.com/music
https://derekdickdecio.bandcamp.com/
Derek Dick Decioはボローニャからのヒップホップ・ミュージシャン。
ガレージ、グランジーなロックバンド。このタイトルはキング・クリムゾンのパロディですね。
https://soundcloud.com/dried-by-the-sun
https://soundcloud.com/jakewho-producer
https://soundcloud.com/remodevico
https://remodevico.bandcamp.com/
https://soundcloud.com/francescocalandrino/
http://www.menstrualrecordings.org/maurizio_bianchi.htm
マウリツィオ・ビアンキは、イタリアでのインダストリアル音楽のパイオニアだそうです。知らんかった。
https://www.facebook.com/ruicosta.band/
https://soundcloud.com/ruicosta-band
ローマのオープンマイクで知りあったキーボード奏者Francesco Amatucciのやっているプログレバンド。変拍子を連発しているわりには、野太いかっこよさが残っているのは、さすがイタリアです
https://www.facebook.com/thewaistcoats/
これまたローマのオープンマイクで知りあったSalvatoreのカバーバンド。演奏力高いので楽しめます。
http://www.alessandracelletti.com/
https://soundcloud.com/alessandracelletti
https://alessandracelletti.bandcamp.com/
https://www.youtube.com/channel/UCPwawAF6wqOqPmuGNqR9Ybg
ローマを拠点にするピアノ奏者・ボーカリスト・作曲家。15枚以上のアルバムをリリースして生きています。サティの演奏が美しいです。
Senyawaのウキル経由で知ったバンド。ドラムとサックスのデュオでありながら、ブラストコア、練りに練った曲構成と、非常に印象的で愉快なバンドです。生で見たいなー。
ライブを見ていませんが、ヘンテコです。妙なデジタルロック。イタリアはいい意味でB級な表現が多く、味があります
https://lexicondevils.bandcamp.com/album/lexicon-devils
https://www.facebook.com/LexiconDevils
ローマを拠点にしている、シンプルにかっこいいパンクバンド。80年パンクからの影響が大きいそう。次は見に行きたいです
https://lemurian.bandcamp.com/album/spettro
https://www.facebook.com/lemurianrome/
Lemurian is a sextet band from Roma, with two basses, two guitars, drums and percussion.
ナポリからはベースのロンが率いるバンド。めちゃかっこいいアヴァン・ロック
http://rongrieco.tumblr.com/
https://soundcloud.com/kaspar-nonnewton
https://soundcloud.com/les-nerv-s/sets
そのロンの個人アカウントがこちら。自然なようでいて計算された音楽を作っています。
これからは電子音楽を学びたいと言っていたので、電子音楽のアカウントもできていました(右)。
https://20temporanea14.wordpress.com/
https://vimeo.com/user27820410
ナポリで対バンしたミュージシャン。電子機材を用いてのサウンドコラージュのようなことをやっています。
https://objet-a.bandcamp.com/
https://www.facebook.com/Gianni-Gebbia-221247714567210/
シシリア島出身で世界的に活動するサックス奏者。
右は、同じイタリア人のエレクトロニクス奏者とのデュオ作品で、サイン派とサックスが交錯する三曲目が秀逸。
https://soundcloud.com/dariofariello
ナポリ出身で、現在はノルウェーのオスロに住んでいるサックス奏者。ヨーロッパのみならず精力的に各地をツアーしています。
http://fieldoscope.com/
ジョバンニ・ヴェルガは、シシリア出身、今はベルリン在住のエレクトロニクス奏者。2016年に ジャンニ・ジェビアと共に来日、日本各地をツアーしている。
https://barbagallo.bandcamp.com/
https://soundcloud.com/noja-recordings/
http://www.teatroallascala.org/en/index.html
https://www.facebook.com/teatro.alla.scala
https://www.instagram.com/teatroallascala/
https://www.youtube.com/channel/UCZXldHqCGM5nmD4id4iX7WA
言わずと知れた、名門オペラ劇場です。見に行ったら、クラシックのファンでない私でもものすごく感銘を受けました。自主音楽ではありませんが、天井桟敷席なら値段も高くないので、ぜひ行ってください。youtubeでは大量の動画が公開されています
http://www.bluenotemilano.com/en/
言わずと知れた、名門ジャズ・ライブハウスのミラノ店。自主音楽とは違いますが、いいラインナップが出演しています。こちらのyoutubeも充実しています。
これはイタリアのトランペッター。イタリアのひとって、かっこつけないけど、さりげなくセンスがいいひとが多いです。
https://www.facebook.com/Ostello.Bello
Via Medici, 4, 20123 Milano, Italia
ミラノにある、評判のいいゲストハウス。ときどきイベントもやっている模様。次はここに泊まりたいです。
トリノにある、演奏・パフォーマンススペースもあるバー。
https://www.facebook.com/4quarti-Social-Art-Bar-410875565711663/”
演奏スペースも併設するバー。DJ Balliの小さなCD/LPストアもここに間借りしています。
http://www.takefivebologna.it/
https://www.facebook.com/GiocaOpenMic
毎週火曜にオープンマイクをやっているようです。飛び入りしたい人はいってみては?
https://www.facebook.com/iqbalmasihbologna/
http://www.areasismica.it/
Forlìというボローニャからちょっと離れた場所です。日本の藤井郷子さんや、シンガポールのObservatoryも出ているハコ。
https://www.facebook.com/Fanfulla-5a-Circolo-Arci-362341293940781/
ローマにあるライブ・イベントスペース。音楽やアートにとても理解のあるマスター、ステファノが運営しています。
http://openmicrome.net/
https://www.facebook.com/OpenMicRome/
ローマの会場で定期的におこなわれているオープンマイク。どのジャンルでもOK,プロアマ不問で、15分くらいの持ち時間を貰えます。楽しく参加したいぜひ
http://openmicrome.net/ja/
なぜか日本語のサイトもできています。
http://www.dalverme.it/
https://www.facebook.com/dalverme8/
ATAMAZ RECORDSのオーナーである、NEUROPAことMicheleがイタリアのB級映画を教えてくれました演技、舞台、映像美(?)、音楽、すべてがすばらしい。疲れた時に見ていると心が休まります
これらB級映画を再評価する動きもあるようで、昔のB級映画のスタッフに取材して回る映画も作られたようです。一番最後のは、その予告編。
※後記
イタリアのヒップホップもめっちゃおもしろいけど、それは別の機会に書きます。
See this article in English at http://www.junichi-usui.com/english/italy-indie-music-art/