要約:
2015年9月に台湾へ行きました。原住民の音楽と、中国系の伝統音楽と、自主音楽シーンを実際に見るためです。
ここでは、自分が知り合った人物や場所を中心に、そのオーディオファイルやビデオ、はたまたイベントや会場の情報を表記します。
お願い:
中国語および台湾語には強くないので、発音表記が誤っていても寛大に許してください。
各ミュージシャンの経歴についても詳しくないので、カンチガイがあっても怒らないでください。
公開日:
2016年5月5日第一稿公開
See this article about “Taiwan indie arts and music” in English at http://www.junichi-usui.com/english/taiwan-indie-arts-and-music/
クラシックのバックグラウンドを持つピアニスト。近年は即興演奏に取組み、外国のアーティストの招へいも積極的に行っている。
日本出身のパーカッショニスト、ジャズドラマー、即興演奏家、豊住芳三郎さんとの共演作が個人的には好みです
はたまた、サックス、ピアノに笙(中国の)などの加えた編成で”Ka Dao Yin”というユニットをやっていたが現在は活動休止中とのこと。ヤン・ガルバレクなどの北欧ジャズのように美しいです。オススメ
スタンダードジャズのバックグラウンドを持つサックス奏者。これまた近頃は即興演奏に取り組んでおり、上記のシー・ヤンや、次のシャオ・フォンとよくセッションしています。
2014年に来日して、豊住芳三郎さんなどと共演していました。ビバップも上手です。
http://www.linsiaofong.com/
https://www.youtube.com/channel/UCkjpqjxM8oiJiIhrQ2TEXTw
中国系の伝統音楽のバックグランドをもつ笛奏者。伝統音楽系の笛をいろいろ演奏できます(鼻笛まで)。上のシー・ヤン、ミン・イエンとよくセッションしています。本人がyoutubeにいろいろな動画をアップしているので、まずは見てくださいな。
こちらは中国系武術とのコラボレーション。
https://www.facebook.com/Sonic-Deadhorse-106179559888/
ギタリストですが、ラップトップにつないでいろんな音を出して、更に動画とも連携させて、というアプローチをしています。
どういう経緯から今のスタイルにたどり着いたのか、本人から直接に聞いていたのですが、今じゃすっかり忘れましたゴメンナサイ。本人がsoundcloudにいろいろアップしてます。
女性ミュージシャンとのコラボもよくおこなっています、うらやましいです。youtubeには動画がゴロゴロあるので探してみてください。
女性のヒップホップミュージシャン。近頃はいろんな場所で話題になり、ちょくちょく来日もしています。
上の音速死馬とよくコラボしていますが、僕が行った時は会えませんでした(涙
これまたSonic Deadhorseとよく共演しているサウンドアーティスト、ヴィジュアル・パフォーマーです。
一風変わったクラブ系なのかな?かっこいいです
僕のライブを見に来てくれていたのですが、あまり話しませんでした。きれいなひとなので後悔しています。
https://www.facebook.com/meuko2/
Meuko Meuko(ミュコミュコ)は台湾で活動する女性アーティストのソロプロジェクト名で、The Shine&Shine&Shine&Shineというバンドのメンバーとしても活躍中。
東京でいちど、Meuko Meukoを見ましたが、とてもセンスのいいDJアプローチが印象的でした。
会えませんでしたが、興味深いアーティストです。ヴィジュアル・アーティスト、なのかしら?このひとの動画は他もおもしろいので探してみてください。
クラシックの教育を受けながらも、留学先のドイツでは電子音楽を専攻。ボイス、チューバ、ピアノ、パフォーマンス、映像制作、フィールドレコーディング、批評などマルチにいろいろおこなうひとです。今後に期待。
これはフィールドレコーディング作品
台湾のアンダーグラウンドやインディーシーンが、今のように盛り上がる前からずっと活動してきた人物です。いろんなエフェクターや電子機材、そして生楽器を使い、シャーマニックな演奏をします。
台湾のアートシーンではよく名前の挙がる人物です。流暢な日本語を喋ります。
https://www.facebook.com/Luo-Chao-Yun-%E9%A7%B1%E6%98%AD%E5%8B%BB-136258199779241/
ピパという中国系の琵琶を弾きます。伝統音楽出身者ですが、即興音楽家としても世界中で活躍。Roger Turner, John Russell, John Butcher, Phil Minton, 豊住芳三郎ほか多数と共演しています。ここではギターのジョン・ラッセルとの動画を紹介します。
まだ高校生だというのに、ノイズにハマっているジャレッド君。高校の普通の行事でこれをやったそうです。soundcloudを聞くと、音のアプローチといい、痩身な体系といい、往年のマゾンナを想い起こします。
ちゃんと学校を卒業してくれることを祈ります。
会っていません。どんなひとでしょう?このひとやRubyのように、今の台湾は電子機材を使ったミュージシャンやアーティストが多いです。ASUS, Acerなどの電子機器ビジネスが盛んだからでしょうか?
落差草原 https://prairiewwww.bandcamp.com/
Skip Skip Ben Ben, anyone’s there https://skipskipbenben.bandcamp.com/
天語樂軒 https://www.youtube.com/watch?v=D0Ai3W3AJXE
などのバンド・ミュージシャンはよく話題に上がっています。
中国系の伝統音楽に取り組む若い音楽家の課外活動が、これから盛り上がるかもと勝手な期待をしています。
中国笙もまじえたアンサンブルでの宮崎駿カバー集。
スーパーマリオブラザーズのBGMと効果音まで笙で演奏。
野外で弾いてます。楽しそうです。このように朗らかなノリは、日本の伝統音楽には絶無なので、楽しい方向へ盛り上がってほしいです。
Revolver https://www.facebook.com/revolver.taipei ロック、バンド系
Suppho http://www.sappholive.com/ スタンダート・ジャズ系ですがフリーインプロにも寛容です
月見君想 http://www.moonromantic.tw/ 東京 青山の月見ル君想フの支店です
失聲祭 Lacking Sound Fest.
http://lsf-taiwan.blogspot.com/
https://www.facebook.com/LSF.Taiwan
https://www.youtube.com/user/LSFTaiwan
ずっと続いているエレクトロニクス系のイベント。元は橋の下で始まったとか。このイベントの公式youtubeをチェックすれば、台湾のインディーシーンのほとんどのひとを見つけられると思います。
先行一車 https://www.facebook.com/pages/%E5%85%88%E8%A1%8C%E4%B8%80%E8%BB%8A/1492309744352039?fref=ts
台北のレコード屋さんですが、地下のスペースでイベントもちょくちょくやっています。店長は友川かずきさんの大ファンです。
Mangasick(マンガシック) https://www.facebook.com/Mangasick/?fref=ts
行けませんでしたが、その名の通り、マンガがたくさんあるそうです。なお、台湾のマンガやイラストは現在とてもおもしろいです。
濁水溪公社 幹恁娘老激掰!(強姦殺人)330反服貿大遊行 群賢樓舞台
Dawangが「こんなオープンマイクあるよ」と紹介してくれましたが、なにやってんだか知りません。すごい名前。
台北で伝統音楽や伝統芸能を見たければ次の場所にトライしてください。
大稻埕戲苑 https://www.facebook.com/dadaochen2011/
龍山寺 http://www.lungshan.org.tw/
琴園藝文空間 https://www.facebook.com/chinyuancrew?fref=ts
和鳴南樂社(南管) at 台北大稻埕法主公廟 https://www.facebook.com/FaChuKungTemple/
臺北木偶劇團 Taipei Puppet Theater http://www.taipei-puppet.com/, https://www.facebook.com/Taipei.Puppet
臺北戲棚 http://www.taipeieye.com/en/
江之翠劇場 https://www.facebook.com/gangatsui
心心南管樂坊 XinXin Nanguan Ensemble https://www.facebook.com/NanguanXinXin/timeline
江山藝改所(新竹) https://www.facebook.com/JSYGS/
台北から南西へ行った別の都市、新竹のアートスポット。カフェ、物販、ライブスペースと揃っているかっこいい場所です。
https://www.facebook.com/ebkofficial
https://www.youtube.com/channel/UC6Zpq5ZBc8sZstlw3xcapsw
会えませんでした、残念。歌詞の内容はわかりませんが、いい感じのロックやっています。
https://www.facebook.com/tapdragon
龍頭, Tapdragonは台中で活動しているロックバンド。グランジーなノリのロックです。スタジオ録音のsoundcloudより、ラフなライブのほうがおもしろいかも。
邱元男は台中をベースにするギタリスト。facebookを見ているとくだらない写真ばかりアップしていて、時間を無駄にしていないか心配ですが、才能はあるようです。
https://www.facebook.com/imautomatic88
台湾出身、学生のときにニュージーランドへ居を移すも、現在はまた台湾に戻り活動している音楽家。ドラム、ベースと、マルチ奏者です。
小劉はペーター・ブロッツマンとジョン・ゾーンを尊敬するサックス奏者。サックスは独学とのこと。けっこうハンサム。
上の邱元男, Immanuel, 小劉, 僕でセッションした映像はこちらです。ドカドカうるさくて好みな路線でした。このひとたちとはまたなにかやりたいです。
自由人藝術公寓 Freedom Men Art Apartments https://www.facebook.com/FreedomMenArt/
陸地 lùdì https://www.facebook.com/ludi.tw/
国立台湾美術館 http://www.ntmofa.gov.tw/ 台中には国立の美術館があり、なんと「無料」で入れます。僕が行ったときは、おもしろい現代美術を展示していました。
たかおと言いたくなりますが、カオシュンと発音します。旅行の本によると、貿易で栄える台湾第二の都市だそうです。。
https://soundcloud.com/yoshiyama
https://soundcloud.com/liu-fangyi-2
https://fangyiliu.bandcamp.com/
実験的なことをやったりポップスとコラボしたり、非常にユニークな創作をおこなっています。
自分の好奇心に忠実な人物なのでしょう。飾り気のない人柄と、旺盛な研究意欲がうまく結びついています。今後が楽しみです。
こちらは浴室で演奏した音の録音とかいう、なんだかよくわからない音楽
卡五盎は高雄をベースに活動するギタリストのソロプロジェクト。ギター一本にいろんなエフェクターを重ね、ドローンや環境音とギターの音をうまくミックスさせている。
会ったことありません。ネットだけ知っています。ローファイでサイケなポップス。いいですねー
路人咖啡Ruh Cafe https://www.facebook.com/ruhcafe/
三餘書店 TaKaoBooks https://www.facebook.com/takaobooks214 Liu Fang yiやCar5onがよくライブをしています
http://dieananas.weebly.com/
https://www.youtube.com/user/thepineapple39
Hsieh Feng Chenは台湾の南部で活動する女性アーティスト。ラップトップやいろんな機材を集めて鳴らすアプローチながらも、聞きやすさと暖かさが残っているのがナイスです。
https://pinh.bandcamp.com/ bandcampもありまして、2010年からこのような音楽に取り組んでいたのがわかります。
https://www.facebook.com/mrdirty2006
http://www.indievox.com/mrdirty
会えませんでした。残念です。ジャンキーな匂いのグランジーな音楽をやっていて好みです。日本名は「がいこつせんせい」になるのかしら?
台南で活動するギターとパーカッションのデュオ。暖かく大らかなサウンド。ギターの陳くんはギター教室も運営しています。
正十八 +18 Space https://www.facebook.com/co.space.18/?fref=ts Yam’s duoと演奏させてもらった場所です。普段はレストランじゃないかなぁ?
浮遊咖啡 https://www.facebook.com/pages/%E6%B5%AE%E9%81%8A%E5%92%96%E5%95%A1/809617352390499?fref=ts
宿泊もできる(有料)カフェ・レストランです。おもしろいCDもたくさん置いていました。
國立台灣文學館-首頁 http://www.nmtl.gov.tw/
こちらの国立施設は、文学に関する博物館。伝統音楽のCDとDVDが、中国系、客家系、原住民系それぞれ多数置かれており聴講できます(持ち出し不可・要パスポート)
台湾の原住民について調べたかったのですが、どこの場所へ行けばいいか、まとまった情報がありませんでした。台北から高雄にかけて順番に次の施設があります。1, 2がよくまとまっていました。
1. 凱達格蘭文化館(北投温泉) http://www.ketagalan.gov.taipei/
2. 順益台灣原住民博物館(国立故宮博物院の向い) http://www.museum.org.tw/
3. 尖石鄉原住民文化館(新竹からさらに山のほう) https://www.facebook.com/tayal.jianshih/
4. 九族文化村(日月潭) http://www.nine.com.tw/
5. 原住民族文化園區(三地門) http://www.tacp.gov.tw/
Wind Music レーベル
http://www.windmusic.com.tw/en/ 原住民音楽の作品を多数リリースしていますが、癒し系にアレンジした作品が多いため、生々しいニュアンスをお求めの方には物足りないかも。
TWBEATBOX.com
TWBEATBOX.com facebook
Taiwan Beat Box Battle
https://www.youtube.com/user/TWBeatBox
上記の尖石へ行ったときに知り合ったサイシャル族の趙振岳くんが「ビートボックスやっているんだー。チャンピオンなんだぜー」と教えてくれました。
なるほど、上手です。台湾ではビートボックスが熱いようですから、国内の若者は腕試しに行ってきては?
2000万人チョイと、人口があまり多くない台湾では、インディー音楽では、伝統音楽、クラシック、ジャズ、シンガーソングライター、メディアアート、その他アングラのアーティストが、お互いに混ざってサポートし合っている印象を受けました。
Kandala Recordsというレーベルを中心に、いろんなひとが動いているようです。
Kandala Records | kandalarecords http://kandalarecords.tumblr.com/
Music | Kandala Records https://kandalarecords.bandcamp.com/
Kandala Records (K社) https://www.facebook.com/groups/215367615804/
Kandala Records – YouTube https://www.youtube.com/channel/UCyDM-tumj_OoEod8X8SrgDA
こちらはそこからのコンピレーションです。とてもいい作品です
Taiwan Free Sound
https://www.youtube.com/channel/UCXKZsHDvB29MnIhUOKNYXNw
牛角というyoutubeチャンネルに、インディーミュージシャンの動画がゾロゾロ集まっています。誰がどういう姿勢で運営しているのかは不明。
https://soundcloud.com/cochlea-2
https://www.facebook.com/%E8%80%B3%E8%9D%B8-Cochlea-199291546794634/?pnref=lhc
耳蝸 Cochlea というグループがあります。facebook グループでは音楽の話題を熱心に論じています。
次の場所が好評なようですが、僕は行ったことありません。レポート求む
Taipei Artist Village and Treasure Hill Artist Village http://www.artistvillage.org/?lang=en
台東 都蘭「好的‧窩」ハオダオー https://www.facebook.com/goodnest959/
台南 能盛興工廠 https://www.facebook.com/ffffactory 台南のゲストハウス、ライブやイベントもやってる、らしい
・大友良英さんが作っていたリンク集も、台湾の音楽シーンを知るのにいいと思います
Offshore: JAMJAMラジオでかけた曲リンク集 http://www.offshore-mcc.net/2015/01/jamjam.html
・Ensembles Asia
http://ensembles.asia/artist/
国際交流基金が、これからアジアのミュージシャンのデータベースを作っていくそうですが、現在、台湾のミュージシャンはひとりしか乗っていません。今後に期待しましょう。でもjavascriptでデータを読み込んでいると、検索エンジンにテキストも画像も拾ってもらえないゾ。
See this article in English at http://www.junichi-usui.com/english/taiwan-indie-arts-and-music/